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酵素玄米の魅力~酵素玄米は栄養素もたっぷり、もっちり食べやすいごはんです~[吉田管理栄養士]

酵素玄米の魅力~酵素玄米は栄養素もたっぷり、もっちり食べやすいごはんです~[吉田管理栄養士]

皆様はどんなお米、食べ方がお好きですか? お米の食べ方ひとつで色々ありますよね、ごはん、おかゆ、雑炊、炊き込みご飯、酢飯などの食べ方の他、お米自体も精白米、玄米、分づき米、雑穀や麦を混ぜたり、楽しみ方は様々です。 私は元々玄米を中心に食生活を送っているのですが、たまに白米、もち麦ごはん、雑穀米、最近は酵素玄米を楽しんでおります。

今回は「酵素玄米」と呼ばれる、玄米と小豆を使った、美容&健康におすすめのごはんについてお話させていただきます。
私はあるお店で酵素玄米のおにぎりを頂いて知ったのがきっかけで、とても美味しくてその後もたまに酵素玄米が食べられるお店を探したり、連れて行ってもらったりして楽しんでいました。自宅でも酵素玄米を食べたいと思いつつ、普通に酵素玄米をつくるのには少し手間がかかり、保温しておくために炊飯器もしばらく酵素玄米用になってしまうのでなかなか踏み切れませんでしたが、酵素玄米が手軽に炊ける炊飯器を手に入れたことで、定期的に摂り入れるようになりました。
個人的な感想としては3日寝かせたくらいがとても美味しく食べやすいです。
炊飯器については宣伝になってしまうといけないのでご案内は控えますが、酵素玄米の魅力や、通常での作り方などをお伝え致します。

 

酵素玄米(寝かせ玄米)とは?


材料は玄米、小豆、塩、水のみで、炊いてから数日寝かせ、熟成させて発酵したものを酵素玄米、発酵玄米、などといいます。
保温して熟成させていくのですが、この過程で糖質(玄米)とたんぱく質(小豆)によってメイラード反応が起こります。メイラード反応が起こるとメラノイジンという物質が作られるのですが、メラノイジンはとても強い抗酸化力を持ちます。そのため菌の繁殖が防がれ、腐らずに保存できるというしくみです。このメラノイジンは味噌や醤油の褐色を想像していただくとわかりやすいかと思います。
通常のお米は炊飯後、なるべく早く取り出さないと黄色っぽくなってしまったり、パサつき、味落ちはもちろんですが、1週間も保存はし難いですよね。その点、酵素玄米は1週間程度保温して食べることができます。

 

酵素玄米、なぜ身体に良いの?メリットは?

その腸の健康に良い

熟成させることで酵素が活性化していることや、玄米や小豆には食物繊維が豊富に含まれることから、腸の健康に役立つこと間違いなしです。

その玄米そのままより食べやすいかも

玄米はパサつきや硬さ、においなど苦手な方もいらっしゃるかと思いますが、酵素玄米は熟成させることでもちもちした食感になり、やわらかさもあります、また玄米より消化もされやすいと考えられますので、玄米が苦手な方やお子様、ご年配の方にもおすすめといえます。

その白米などに比べて血糖値の上昇を防げる

食物繊維が多いことで血糖値の上昇を緩やかにできることの他、メラノイジンも血糖値上昇を抑制するといわれております。
また血糖値の上がりやすさを表すGI値は白米より玄米の方が低いことなど、血糖値上昇を抑制する理由がたくさんあります。

そのストレス緩和にもつながる

玄米の糠にもGABAγアミノ酪酸)は含まれますが、酵素玄米にすることでよりGABAγアミノ酪酸)がアップするといわれております。
GABAはチョコレートの材料カカオにも含まれる成分で、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
GABAは脳の興奮を抑え、ストレス緩和やリラックス効果があるといわれ、高血圧やそれに伴う脳卒中などの予防にもつながることが期待できます。

その美容にもつながる

腸内環境を整えることからや、メラノイジンや小豆に含まれるポリフェノールの高い抗酸化力によって、美容、アンチエイジングに効果が期待できるといえます。

そのちょっと楽できる

最初つくる手間はかかりますが、3日目以降くらいからは炊飯器からよそってすぐ食べられるので、お米研ぎを数日さぼれます。
そして、前述したように栄養素が豊富なため、疲れたときは具沢山のお味噌汁と、黒ゴマ塩などをかけた酵素玄米だけでも満足感と健康的な食事が成り立つといえます。個人差はありますし毎日それだけというのはおすすめしませんが…。

 

酵素玄米の作り方例


様々な方法がありますが、玄米が炊ける炊飯器を使用して一般的な作り方をご紹介します。

【材料】
●玄米4合(なるべく多い方が長く楽しめるのでおすすめ、炊ける量は炊飯器にもよるのですが)
●小豆…50g
●塩小さじ1/2
●水…1000ml前後(新米などお米の状態で調整すると

酵素玄米過程

 酵素玄米の魅力~酵素玄米は栄養素もたっぷり、もっちり食べやすいごはんです~[吉田管理栄養士]

【作り方】
①玄米と小豆をきれいな水(浄水やミネラル水)につけてすぐ水を捨てます。
②お米を研ぐ要領で洗い(やさしく手のひら同士を合わせて、拝むようにもみ洗いなどが)、ごみやもみ殻などがあれば取り除き、水を取り替えて、数回繰り返します。
③きれいな水、塩を入れて、ゆっくりめでかき混ぜます。(泡だて器で3分~8分、様々なやり方がありますので、お好みで)
④しっかり浸水させます。(冬は一晩くらいを目安、浸水させることで発芽させます。)
⑤玄米モードで炊飯。
⑥炊きあがったらやさしくしゃもじでかき混ぜます。
⑦保温のままにして、一日1回程度かき混ぜて、3日目頃から食べ始めると良いです。
⑧7日~長くても10日くらいまでに食べ終わるのがおすすめです。

【注意点】
玄米は殻ごと食べるので、農薬やゴミ、雑菌などがついている場合があります。なるべくでしたら無農薬のお米を選ぶようにして、やさしくしっかり洗うようにしましょう。
混ぜるときのしゃもじなど衛生面にも配慮したいですね。
発芽させることもポイントです。塩は天然塩だとより

年末年始、いつもの食生活とかけ離れてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
せっかくのお正月ですので楽しまれるときは楽しまれて、七草がゆの日あたりからまた日常に戻し、健康的な食生活を送っていけると良いですね。

 

 

吉田 桃子 / Momoko Yoshida
管理栄養士
くらし薬膳 栄養アドバイザー

最終更新日:2024/11/07 16:15:57