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【薬膳コラム】湿気に負けない体づくり~梅雨を健やかに過ごす知恵~

湿気に負けない体づくり~梅雨を健やかに過ごす知恵~[くらし薬膳編集部]

こんにちは。日本くらし薬膳協会です。 爽やかな五月晴れが心地よい季節ですが、カレンダーをめくれば間もなく「梅雨」の足音が聞こえてきます。この時期、なんとなく体が重だるい、食欲がわかない、頭が重く感じるといった「なんとなくの不調」を感じる方も多いのではないでしょうか。 薬膳の考え方では、梅雨の時期の不調には「湿(しつ)」が大きく関係していると考えます。今回は、本格的な雨の季節を迎える前に知っておきたい、梅雨の養生法についてお話しします。

なぜ梅雨は「だるさ」を感じるの?

中医学(中国伝統医学)では、自然界の過剰な湿気を「湿邪(しつじゃ)」と呼びます。湿気は「重く、停滞する」という性質を持っており、これが体の中に入り込むと、私たちのエネルギーである「気」の巡りを妨げてしまいます。

【梅雨の薬膳コラム】食欲無い女性

特に影響を受けやすいのが、消化吸収を司る「脾(ひ)」、いわゆる胃腸の働きです。脾は湿気を非常に嫌う性質があるため、梅雨時は消化機能が落ちやすく、それが全身の倦怠感やむくみ、食欲不振へとつながるのです。

 

 「湿」を溜めない食事のポイント

梅雨を元気に乗り切るための薬膳のキーワードは、「余分な水分を出す」ことと「胃腸を元気にする」ことです。

【梅雨の薬膳コラム】胃腸の調子を整える

<利尿作用のある食材を取り入れる>

体内の余分な湿気を追い出すには、豆類やウリ科の野菜がおすすめです。
・はとむぎ: 水分代謝を整える代表格。お米と一緒に炊くだけで手軽に摂れます。
・小豆: 優れた利尿作用があります。甘さ控えめの煮小豆などが◎。
・きゅうり・ズッキーニ: 体を適度に冷やしながら、余分な水を排出します。

<「香り」で気を巡らせる>

湿気で滞った「気」を動かすには、香りの良い食材が効果的です。
・紫蘇(しそ)、パクチー、三つ葉: 独特の香りが、停滞した胃腸をシャキッと目覚めさせてくれます。
・生姜、ネギ: 体を温め、発汗を促すことで湿を飛ばします。

 

今すぐできる暮らしの養生

食事以外でも、ちょっとした工夫で体感は変わります。

<冷たいもの・甘いものの摂りすぎに注意>

蒸し暑くなってくると、ついつい冷たい飲み物やアイスに手が伸びがちですが、これらは「脾」を最も弱らせる原因になります。冷たいものは控えめにし、なるべく常温以上のものを摂るよう心がけましょう。

また、湿気が多いと汗をかきにくくなり、熱がこもりやすくなります。お風呂にゆっくり浸かってじんわり汗をかいたり、軽いストレッチをして巡りを良くしたりすることも、立派な梅雨の薬膳(養生)です。

 

おすすめの薬膳レシピ

【梅雨の薬膳コラム】(No.43)緑豆春雨とハトムギの中華風

~緑豆春雨とはとむぎの中華風~

「湿」を追い出す代表食材であるはとむぎと、体の熱を逃がしてくれる緑豆春雨を組み合わせた、この時期にぴったりの一品です。

はとむぎのプチプチとした食感と、春雨の喉ごしの良さは、食欲が落ちやすい梅雨時にもぴったり。余分な水分をしっかりデトックスして、体を内側から軽やかに整えてくれます。
更にアレンジで、紫蘇や三つ葉、ネギなど香りのあるものを追加すると、気の巡りを助けてくれるので、薬膳パワーがアップします。

緑豆春雨とはとむぎの中華風〉レシピはこちら

https://kurashi-yakuzen.jp/recipes/chinese-style-mung-bean-vermicelli-and-wheat-starch/

ぜひチェックしてみてくださいね。

 

本格的な梅雨が来る前の今の時期から、少しずつ胃腸を労わり、巡りの良い体を作っておくことが、夏バテ予防にもつながります。
「雨の日も、体の中は軽やかに。」
そんな暮らしを、薬膳の知恵でサポートできれば幸いです。

皆様、どうぞ健やかな初夏をお過ごしください。

 

日本くらし薬膳協会 編集部 

最終更新日:2026/05/20 12:58:17